ほんまにオレはアホやろか 水木しげる著

b0005182_132625.jpg写真は新潮文庫のものだけれど実際に読んだのはポプラ社のもの。図書館の書庫の奥深くで眠っていたもので、ページはセピア色に変色しており、かなり年代を感じさせる1冊。夕食の後、1時間半くらいで読んでしまった。

『のんのんばあとオレ』が少年時代の思い出を書き綴ったものなら、本書はその後の人生を書いたもので水木氏は、受験に失敗し、勤め先を何度もクビになりながら、いろんな学校を出たり入ったりしているうちに徴兵、戦争で左腕を失う。現地の土人のあくせくしない生き方に共感し、終戦時に土人に一緒に暮らそうと引きとめられながらも一旦帰国。紙芝居や貸本漫画の世界でどん底の暮らしをしながら、時代の流れと共に雑誌に漫画を書くようになるまでを一気に書き上げている。飄々と…悲壮感を感じさせずに。

あとがきの『この大地はもっと自由だ。いろいろな形で生きていける。』になんだか気持ちが楽になる。将来のことで漠然とした不安や、切羽詰った焦りや緊張を感じている、受験生、ターニングポイントに立っている人にこそ読んで欲しい。……気持ちがほぐれて楽に息ができるような気が…。
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by akazukin_3 | 2004-11-20 14:09 | 読書日記