夜の駐車場の缶コーヒー

相変わらずバタバタと日々の予定をこなしている毎日。夕方7時頃に用事を終えての帰宅途中、忘れ物をしていることに気がついた。引き返すと30分はゆうに帰宅時間が遅れる。そろそろ薄暗くなってきているし、今日は夫も家にいる。夕食を作るとなると引き返す時間はないかな…。結局一旦家に帰り夕食を作ってから忘れ物を取りに行くことにした。

これだから主婦は…。今日に限ってそんな思いがわきあがる。

食事を作ったり子供の面倒をみなくていい男性なら、夕食時間なんてまったく頭になく、長い夜は自分ひとりのものだけれど(少なくとも我が家の夫はそう)女性はそうもいかない。専業主婦なら昼間は比較的のんびり過ごせるけれど、きっちりと食事の時間はマークして、子供たちや夫の時間にあわせ一日の段取りを考えることになる。それはぜんぜん嫌でもなんでもない。24時間労働だろうとなんだろうと家族のいない昼間は自由気儘に過ごせるのだから、そういう勤務体系だと割り切ってしまえばなんでもない…とずっと思っていた。いや、今でもそう思ってはいる。



けれど…。
ずっと昔子育て激動期に、0歳児、2歳児、3歳児を四六時中そばに置き、立って食事をするような忙しい毎日でも、『いつまでもこのままの状態が続くわけじゃないし、埃で死ぬこともない。散らかっていたって気にしない、気にしない。片付ける時間があったら子供と遊ぼう…』そう思って暮らしてきた。クールに客観的に状況を判断して、自分を追い込むこともなく、育児ノイローゼになることもなく、パニックにもならないで、何とかやってきたつもり…。

でも、何故か今日に限って、昔スーパーの駐車場で飲んだ缶コーヒーを思い出す。帰ってきた夫に寝ている子供たちを預け、やっと子供達から解放されて閉店間際のスーパーに駆け込み明日の食材を買い、自動販売機で缶コーヒーを求める。スーパーの駐車場、水銀灯の灯りの下で運転席の窓を開け夜の空気を胸いっぱいに吸い込みながら、熱いコーヒーを喉に流し込む…。何故か無性に哀しくなったっけ。辛い事があるわけではなく、涙を流す理由もないのに、なぜか溢れてくる涙。自分の時間が欲しい切実にそう思った。

今でも夜のスーパーの駐車場でひとり車に乗り込むと、あの時の缶コーヒーを思い出す。
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by akazukin_3 | 2005-06-18 23:33 | 日記